歯周病ケアの通院ペースはなぜ人によって違う?新小岩の歯科で聞いてみた
歯周病ケアの通院ペースはなぜ人によって違う?新小岩の歯科で聞いてみた

- 氏名
- 岡本 龍多(歯科医師)
- 専門分野
- 歯周病治療・インプラント・歯科全般
- 経歴
- 2024年 CEREC Asia 研修終了/2024年 第17期EPIC(Evidence based Periodontology and Implantology Course)研修終了/2024年 マイクロエンドドンティックス実習コース 研修終了/2024年 マイクロサージェリー実習コース 研修終了
- 所属
- 日本口腔インプラント学会/日本歯周病学会
「歯周病のメンテナンス、どのくらいの頻度で通えばいいの?」——新小岩エリアでそんな疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか。歯周病のメンテナンス頻度は、実は一人ひとりのお口の状態や生活習慣によって大きく異なります。「3か月に1回と言われたけど、友人は2か月に1回と言われた」という経験をお持ちの方もいらっしゃるかもしれません。
この記事では、新小岩森林公園前歯科の院長・岡本 龍多が、歯周病メンテナンスの通院ペースがなぜ個人差があるのか、どのような基準で決まるのか、そして継続的なケアがなぜ大切なのかを、わかりやすくご説明します。新小岩で歯周病のケアについて悩んでいる方にとって、少しでもお役に立てれば幸いです。
歯周病メンテナンスとは?その目的をおさらい
歯周病のメンテナンスと聞くと、「歯を磨いてもらうだけでしょ?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし実際には、もう少し幅広い内容が含まれています。まずは、メンテナンスの目的と内容を簡単に整理してみましょう。
歯周病は「治ったら終わり」ではない
歯周病は、歯を支える骨(歯槽骨)や歯肉に慢性的な炎症が起こる病気です。細菌のかたまりである「歯垢(プラーク)」や、それが固まった「歯石」が原因となって進行します。歯周病の怖いところは、一度適切な治療で症状が落ち着いても、口腔内の細菌は日常生活の中で常に増え続けるという点です。そのため、治療が終わった後も定期的にプロのケアを受けることが不可欠になります。
歯周病治療後に行うプロによる定期管理のことをSPT(サポーティブペリオドンタルセラピー)と呼びます。これは単なる「クリーニング」ではなく、再発を防ぎ、歯周組織の健康を長期的に維持するための重要な医療行為です。
メンテナンスで行われる主な内容
メンテナンス(SPT)では、ご自身のブラッシングだけでは取り除けない汚れや菌を専門的に除去し、お口全体の状態を確認します。新小岩森林公園前歯科では、一人ひとりの状態に合わせた以下のようなケアを行っています。
メンテナンス頻度が人によって違う理由
新小岩のご近所で「あなたは3か月に1回と言われた」「私は2か月に1回」などと話が食い違っても、どちらかが間違いなわけではありません。メンテナンスの頻度は、一人ひとりの状態を総合的に評価して個別に決まるものだからです。では、何が頻度を左右するのでしょうか。
頻度を決める主な要素
メンテナンスの間隔を決める際には、複数の要因を組み合わせて判断します。主な要素をご説明します。
① 歯周病の進行度・重症度
軽度の歯周炎が改善してほぼ健康な状態の方と、重度の歯周病から回復した方とでは、再発リスクが大きく異なります。歯周病が重度だった方ほど、再発のリスクが高いため、短い間隔でのメンテナンスが必要になることが多いです。
② プラーク(歯垢)の付きやすさ・磨き残しの状況
毎日丁寧にブラッシングできており、磨き残しが少ない方は、それだけ汚れの蓄積が緩やかです。一方、歯並びが複雑で磨きにくい箇所が多い方や、ブラッシングの習慣がまだ定着していない方は、より頻繁なプロのケアが助けになります。
③ 歯石の付きやすさ(唾液の性質)
同じようにケアをしていても、唾液の成分や量の個人差によって、歯石の付く速さは人によって異なります。歯石が付きやすい体質の方は、短いスパンでのメンテナンスが必要になる場合があります。
④ 全身疾患・生活習慣リスク
糖尿病・高血圧・骨粗鬆症などの全身疾患は、歯周病に大きく影響することが知られています。また、喫煙習慣がある方は、免疫機能への影響から歯周病が悪化しやすく、メンテナンス間隔を短くすることを勧める場合があります。
⑤ 歯周外科治療の有無
フラップ手術や歯周組織再生療法(エムドゲイン)などの高度治療を行った方は、術後の経過を慎重に観察するため、治療直後はとくに頻繁な通院が必要になります。
メンテナンス頻度は「担当者の好み」で決まるのではなく、歯周病の進行度・磨き残し状況・全身疾患・歯石の付きやすさなどを総合的に評価して個別に設定されます。通院ペースに疑問を感じたときは、担当の歯科衛生士や歯科医師に遠慮なく理由を尋ねてみましょう。
歯周病の進行段階とメンテナンス頻度の目安
歯周病の進行度合いを大まかに分けると、それぞれの段階で推奨されるメンテナンス頻度の目安が変わってきます。ここでは一般的な考え方をご紹介しますが、実際の間隔は必ず担当医と相談のうえ決定してください。
| 状態の目安 | メンテナンス頻度の目安 | 主なポイント |
|---|---|---|
| 歯肉炎・軽度歯周炎 (改善・安定期) |
3〜6か月に1回程度 | 日常のセルフケアが良好で安定している場合、比較的長めの間隔でも管理できることがあります。 |
| 中等度歯周炎 (SPT移行期) |
2〜3か月に1回程度 | 再発リスクが残るため、定期的な評価と汚れの除去が重要です。 |
| 重度歯周炎 (治療後・リスク高) |
1〜2か月に1回程度 | 再発・進行のリスクが高く、こまめな状態確認が必要です。外科治療後は術後管理の観点からも短い間隔が推奨されます。 |
※上記はあくまでも一般的な目安です。個々の状態によって異なります。担当医の指示に従ってください。
「症状がないから大丈夫」と自己判断してメンテナンスをやめてしまうのは危険です。歯周病は痛みを感じにくいまま進行することが多く、定期的なプロの評価なしには悪化を見落としてしまうリスクがあります。また、全身疾患をお持ちの方は、主治医と歯科医師の連携が大切になる場合があります。
「リコールシステム」で通院を忘れないために
メンテナンスを継続するうえで課題になるのが、「気づいたら何か月も過ぎてしまっていた」というケースです。新小岩森林公園前歯科では、患者さんが次回のメンテナンス時期を忘れないよう、リコールシステムを整備しています。個々の状況に合わせた間隔でご案内をお送りしますので、お忙しい方でも通院のタイミングを逃しにくい仕組みになっています。
新小岩森林公園前歯科のメンテナンス体制
新小岩森林公園前歯科では、「痛くない治療を心がけ、地域のみなさまに安心していただける場所」を理念として、歯周病のメンテナンスにも丁寧に取り組んでいます。ここでは当院のメンテナンス体制の特徴をご紹介します。
個別化されたメンテナンス間隔の設定
当院では、すべての患者さんに対して歯周精密検査を実施し、歯周ポケットの深さや出血の有無、レントゲンでの骨の状態などを丁寧に確認します。また、口腔内写真で記録を残し、前回との変化を視覚的にわかりやすくご説明しています。これらのデータをもとに、院長・岡本 龍多が一人ひとりに適したメンテナンス間隔を設定します。「一律3か月」ではなく、あなたのお口の状態に合った最適なペースをご提案します。
なお、歯周病の進行に関連して歯を失ってしまった場合の入れ歯治療については、義歯・入れ歯についての詳しい情報もこちらのページでご案内していますので、合わせてご参考ください。
担当制の歯科衛生士によるきめ細かいケア
当院では複数の歯科衛生士が在籍し、担当制を採用しています。毎回同じ歯科衛生士が担当することで、「前回からどこが改善されたか」「どこが磨き残しになりやすいか」といった変化を継続的に把握することができます。担当者との信頼関係が生まれることで、日頃のケアに関する相談もしやすくなります。
メンテナンス時には、超音波スケーラーとハンドスケーラーを使い分けながら丁寧に歯石・汚れを除去します。1回あたりのSRPには十分な時間を確保しており、「痛みが心配」という方にも、できるだけ安心して受けていただけるよう配慮しています。
・全症例で歯周精密検査を実施し、データに基づいた個別化プランを立案
・口腔内写真・デジタルレントゲンで変化を記録・比較説明
・担当制の歯科衛生士がSRP・PMTCを丁寧に実施
・メンテナンス時の再評価を毎回実施し、状態の変化を見逃さない
・リコールシステムで次回来院のご案内をお送り
・拡大鏡(ルーペ)を常用し、細部まで確認・処置
高度な治療技術との連携体制
メンテナンスを続けていても、状態によっては追加の処置が必要になることがあります。当院では、フラップ手術(歯周外科治療)や歯周組織再生療法(エムドゲイン)、FGG(遊離歯肉移植術)・CTG(結合組織移植術)といった高度な歯周外科的処置にも対応しています。また、インプラントや補綴(かぶせ物)治療との統合的なアプローチも可能です。こうした対応力があるからこそ、メンテナンスの段階でも「何かあればすぐに対処できる」という安心感のもとで、継続的なケアを提供することができます。
メンテナンスを続けることで得られるメリット
「時間もかかるし、費用もかかるのに、本当に続ける意味があるの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、定期的なメンテナンスを継続することには、明確な根拠があります。
歯を長く残せる可能性が高まる
歯周病は日本における成人の歯を失う主要な原因のひとつとされています。メンテナンスを継続的に受けることで再発・進行を早期に発見・対処でき、長期的に自分の歯を残せる可能性が高まります。治療後も定期的な管理を続けた方と続けなかった方とでは、歯の残存率に差が出るとする研究報告も複数存在します(※個人差があります)。
全身の健康管理にもつながる
歯周病は口腔内だけの問題ではありません。糖尿病や心臓病、低体重児出産リスクとの関連も指摘されており、全身の健康に影響することが示されています。定期的なメンテナンスを通じて口腔内の細菌量をコントロールすることは、全身疾患の管理にも貢献できると考えられています。当院では、歯周病と全身疾患の関連についてもわかりやすくご説明しており、必要に応じて医科との連携にも対応しています。
妊娠中の方や、糖尿病・高血圧・骨粗鬆症薬(ビスフォスフォネート系など)を服用中の方は、歯周病のリスクや治療上の注意点が通常と異なる場合があります。受診の際には、服用中の薬や全身疾患について必ずお知らせください。医師と連携しながら安全なケアプランを立てることが大切です。
治療費の観点からも継続が有利なことが多い
メンテナンスを怠って歯周病が再発・重症化してしまうと、再び精密検査・基本治療・場合によっては外科治療が必要になり、結果的に治療の期間も費用も大きくなります。定期的なメンテナンスで安定した状態を維持することは、長期的にみると歯の健康を守るうえでも経済的にも合理的な選択といえます。費用の詳細については、料金ページで詳しくご確認ください。なお、歯周病の基本的な検査・治療・メンテナンスの多くは保険適用となる場合があります。詳細はお気軽にご相談ください。
メンテナンスに関するリスクと注意点
歯周病のメンテナンスは多くの方に有益なものですが、処置の性質上、以下のようなリスクや注意点についても事前に知っておいていただくことが大切です。
・処置中・処置後の一時的な知覚過敏や痛み
スケーリングや歯面清掃の後、歯がしみる感覚(知覚過敏)が一時的に生じることがあります。通常は数日で落ち着きますが、症状が続く場合はご相談ください。
・歯肉の退縮(歯ぐきが下がって見えることがある)
歯石除去により炎症が改善すると、腫れていた歯ぐきが引き締まって「歯ぐきが下がった」ように見えることがあります。これは治癒の過程であることが多いですが、見た目の変化に戸惑われる方もいらっしゃいます。
・メンテナンスだけでは改善しないケースもある
歯周病の重症度や患者さんの状態によっては、メンテナンスだけでは十分でなく、外科的処置や他の治療が必要になる場合があります。
・セルフケアとの両立が必須
どんなに質の高いメンテナンスを受けても、日常のブラッシングが不十分では十分な効果が得られません。毎日のセルフケアと定期的なプロのケアを組み合わせることが重要です。
- 医院名
- 新小岩森林公園前歯科
- 所在地
- 東京都江戸川区中央4-21-14 創新ビル1F
- 電話番号
- 03-5879-3926
- アクセス
- 新小岩駅より徒歩20分
- 診療時間
- 日〜火曜日:09:00〜13:00 / 14:00〜19:00(祝日も営業、月曜日は休診)
- 公式サイト
- https://shinrin-sika.com/
